今回の研究では、乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトの継続的な摂取が、インフルエンザワクチンを接種した後に体内で作られるインフルエンザウイルスに対する抗体の量(抗体価)に与える影響を調べました。
健康な方にインフルエンザワクチンを接種する3週間前から乳酸菌1073R-1株を使用したドリンクヨーグルトを毎日飲用してもらい、インフルエンザワクチン接種前後に体内で作られたインフルエンザウイルスに対する抗体価を測定しました。
その結果、乳酸菌1073R-1株を使用したドリンクヨーグルトを毎日飲用した方は、未発酵の酸性乳飲料(プラセボ)を飲用した方に比べて、18~25歳の男子大学生を対象とした試験ではインフルエンザA型H3N2、B型、25歳~59歳の男女を対象とした試験ではインフルエンザA型H1N1、B型に対する抗体価が高く、通常とは異なる推移を示しました。これは乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトが、インフルエンザワクチン接種後の抗体価をより高めるためのアジュバント(※)として働き、インフルエンザワクチンの効果を高める可能性があるということを明らかにしたといえます。
※ 主剤の有効成分がもつ本来の作用を補助したり増強したり改良する目的で併用される物質