冬には風邪やインフルエンザが流行しますが、このように同じような状況に置かれても風邪やインフルエンザにかかっている人と、かからないですむ人がいます。それはなぜだかお分かりですか?それには体の中の免疫機構が関わっていました。寒さにさらされたり、感染力のある細菌やウイルスを持っている人に接触したりしていても、免疫力が高い人は風邪を撃退してしまえるのですから驚きです。
体の中の最大の防御システム「免疫」は、外から入ってきた細菌やウイルスなど体にとって悪さを働く外敵を、駆除したり対抗したりして、体の健康状態を保つシステムです。私たちの体の中で免疫システムが働くことで、常に病原体などの外敵から体を守ってくれているのです。
それでは、「免疫」が体の中でどのように機能しているのかについてご説明しましょう。免疫は、「自然免疫」と「獲得免疫」に分けられます。自然免疫は、免疫システムの最前線。体に侵入してきたウイルスなどに感染した細胞を真っ先に攻撃するNK細胞や、貪食細胞(※1)、抗原提示細胞(※2)などからなります。更に、特定の細菌やウイルスを攻撃する抗体を作り出すB細胞やその働きを制御するT細胞といった、「獲得免疫」が活躍します。
でも私たちの体は栄養バランスが崩れた偏った食生活や、加齢や、ストレスにさらされたりすると免疫力が低下してしまいます。その結果、風邪などの感染症にかかりやすくなり、ひいてはがんになりやすい状況に陥ってしまうのです。また一般的に小さな子供とお年寄りは免疫力が低い傾向があります。こうした重要な働きをしている免疫機能に大きく関わっているものの一つが「善玉菌」である乳酸菌です。
※1 細菌、ウイルスなどの異物を細胞内に取り込み、処理する細胞。
※2 体内に侵入した病原菌のかけらを提示し、T細胞を活性化させる細胞。
免疫力は、加齢やストレスによって失われてしまいます。
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