Femlink Lab.(フェムリンクラボ)

痛いのは当たり前じゃない。婦人科医とタッグを組み、上手にコントロールを

 月経痛やPMSの症状がつらいとき、あなたはどうしていますか? ちゃんと治療を受けていますか?

 月経痛などで医療機関を受診した経験があるかどうかを聞いたアンケート調査では、日常生活に少なくない影響があるにもかかわらず、約半数の人が放置したまま、一度も受診経験がないというのです(下グラフ)。

症状がつらくても受診していない人が多い

「月経に関連した症状のため、医療機関を受診したことはありますか?」という質問に対し、「受診経験あり」と答えた人が全体の30%。症状が重度で日常生活への影響が大きい人でも52%、症状が中程度の人で44%で、日常生活に少なくない影響があるにもかかわらず、約半数の人が一度も受診経験がないという結果に。
(出典:「一般女性を対象とした子宮内膜症および月経マネジメントに関する意識・実態調査」バイエル薬品・2018年2月)

 「月経は痛いのが当たり前」「病院に行くほどのことではない」「つらくても、我慢するしかない」……。もしもそんなふうに思っているなら、「大間違いです!」と対馬さんはきっぱり。

 「痛いのも、我慢するのも決して当たり前ではありません。対処法もありますよ。例えば、様々な医療の技術を使うことで、女性ホルモンの揺らぎに振り回されない自分を取り戻すこともできますので、まずは婦人科医に相談してみてください。婦人科医とタッグを組んで、前向きに月経をコントロールしていけば、痛みや体調を気にせず、女性がやりたいことをどんどんできるようになります。フランスでは、女性は15歳から全員、婦人科のかかりつけ医を持つようになっています。日本でも、もっと早いうちから婦人科医を味方につけてほしいですね」

つらさを表に出して、助けを求めて! 正しい知識を持つことでラクになる

 自己選択をするために欠かせないのが、情報です。体についての正しい情報や知識を若いうちからしっかりと持っておくことがとても大切だと、対馬さんは強調します。

 「日本の女性は家庭でも学校でも、体や性のことについてほとんど教育を受けていません。知識が乏しいまま社会に出て、月経や避妊、妊娠、性感染症などの様々な問題に直面し、悩んでいる人がどんなに多いことか。ひとりで抱え込んだり、周りに相談できなかったりした結果、悩み自体が『無いこと』にされているという現状もあります。不調やつらさをちゃんと表に出して、助けを求めること。そして自分に必要な健康情報を探して、理解し、活用する『ヘルスリテラシー』を身につけて、自分の体を守っていくことが重要です。知識を得るだけで、気持ちはラクになるもの。実際、ヘルスリテラシーの高い人は、そうでない人に比べて仕事のパフォーマンスが2.4倍高いという報告もあるのです」

 対馬さんは20年前から高校の課外授業で、女性の体や性について講義をしているそう。今は高校生だけでなく、その母親や父親も参加して親子で学ぶ機会になっているといいます。もちろん、学ぶのは何歳になってからでも遅くはありません。自分の体を守るための情報と知識を身につけましょう。

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