栄養の事実〜摂取状況と吸収メカニズム〜
日本人は多くの栄養が不足しがち
私たちは毎日の食事からさまざまな栄養素を摂取しています。しかし、2019年厚生労働省が実施した栄養に関する調査報告によると、日本人の栄養摂取状況において、タンパク質やビタミンをはじめとする多くの栄養素が不足していることがわかっています。(表1)
栄養の吸収メカニズムについて
私たちが食べ物を摂取すると、まず胃で消化され、その後小腸に移動し体内に吸収されます。このとき吸収されなかった栄養素は大腸に移動し、最終的に便として排出されます。
また、吸収されるメカニズムは栄養素ごとに異なります。例えば、野菜や果物に多く含まれる色素成分(β-カロテンやリコピンなどのカロテノイド)は、生のままで食べるとわずか10%程度しか体内に吸収できません。しかし、これらの栄養素は油に溶けやすい性質があるため、食事の際は脂質と一緒に摂ることで吸収率が高まります。
このように、栄養が正しく体内に吸収されるためには、食事の摂り方を工夫することが重要です。
栄養吸収における乳酸菌の可能性を発見
「栄養報国」の精神に基づき、長年栄養に関する研究を行っている明治は、カロテノイドの吸収率を高めるヘルシーな食品について検証を続けました。そこで新たな可能性を持つ食品としてあがったのが、ヨーグルトです。そして研究の結果、乳酸菌とその産生物が特定の栄養素の吸収を促進する機能を発見しました。