乳酸菌研究最前線

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免疫ってなに? 乳酸菌と免疫力の関係 NK細胞の働き 乳酸菌1073R-1株試験結果

乳酸菌1073R-1株試験結果(1)

山形と佐賀で行われた乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトのヒト試験で
風邪罹患リスクの低下、NK活性増強が認められました。

山形県舟形町に住む70~80歳の健康な高齢者57名と、佐賀県有田町に住む、60歳以上の健康な高齢者85名を対象にして乳酸菌の免疫システムへの働きを調べました。どちらの地域も2つの群に分けて調査しました。一つは乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトを1日90グラム食べる群。もう一つは牛乳を1日100ミリリットル飲む群です。舟形町では8週間、有田町では12週間継続して食べてもらい、体調や免疫の変化を比較しました。すると、どちらの地域でも、乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトを食べた群では、加齢に伴い低下するT細胞増殖能が、有意(※1)に上昇しました。また、乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトを食べた群ではどちらの地域でも、食べる前にNK活性が低かったグループにおいて、その活性が有意に上昇しました。 また、風邪罹患リスクの低減も確認できました。牛乳を飲んだ群の風邪をひくリスクを1としたときに、乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトを食べた群は、有田町では0.44、舟形町では0.29、2つを統合して分析すると、0.39とリスクが大きく減少したのです。

※1 統計学的にその効果が認められること。一般的に危険率p<0.05(100回データを採り、違う結果となる可能性が5%未満であること)のもので、今回も同様とした。

ヒト試験で風邪の罹患リスク低減を確認

乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトにより、風邪の罹患リスクが低減され、NK活性は増強された!

風邪をひくリスクの減少

※メタ解析は有田試験と舟形試験の結果を統合し、Mantel-Haenszel methodで行った。
※有田試験及び舟形試験の解析はFisher検定で行った。

山形県舟形町におけるNK活性の試験結果

対象 山形県舟形町在住の70~80歳の健常高齢者
人数 牛乳群:28名 乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルト群:29名
牛乳:100ml/日 乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルト:90g/日
期間 8週間摂取
試験期間 2005年3月~5月

佐賀県有田町におけるNK活性の試験結果

対象 佐賀県有田町在住の60歳以上の健常高齢者
人数 牛乳群:42名 乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルト群:43名
牛乳:100ml/日 乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルト:90g/日
期間 12週間摂取
試験期間 2006年11月~2007年2月

(出典:Makino S, et al., Br J Nutri: 104, 998-1006, 2010.)