症状別!風邪をひいてしまったときにおすすめの食べ物とは?コンビニでおすすめの食べ物も紹介
知る 2019.07.04季節に関係なく罹患し、日々の生活や仕事のスケジュールにも影響を与える風邪。
うがいや手洗い、マスクである程度の予防をすることはできますが、完全ではありません。
インフルエンザのように急に体調が悪化することは稀ですが、長期間にわたり咳が続くこともあります。
悪化すると肺炎や中耳炎を引き起こすこともありますね。
風邪は慢性的な疲労状態だったり、栄養が偏った外食続きだったりするとかかりやすくなります。
ここでは、風邪をひいたときの対処方法と、おすすめの食べ物についてお話しします。
風邪をひいてしまったらすべきこと
頭痛や発熱、咳、身体の節々の痛み……。気づかないうちに体力を消耗しているものです。
それをカバーするために行うことは、
- 睡眠をとる
- 身体をあたためて安静にする
- 栄養のあるものを食べる
が挙げられます。
これらは人間が本来持っている免疫力を上げることにもなり、風邪のウィルスに打ち勝つ身体を作る上で欠かせないものです。
十分な睡眠をとろう
風邪を早く治すためには睡眠が重要です。
睡眠時間が短くなると、風邪にかかりやすくなると言われています。
身体を休めるためにも、普段よりも長く睡眠時間をとりましょう。
また、鼻づまりで呼吸が苦しくなることもありますので、鼻腔を拡張するテープを試してみるのもよいでしょう。
身体をあたためて安静にする
人の身体は体温が1度下がるだけで、免疫力も下がるといわれています。
同時にエネルギー代謝も下がり、老廃物の排出もうまくいかなくなることがあります。
逆に、体温が1度上がると免疫力も上がるといわれています。
風邪をひいたときにも、上着などで暖かくしたり、ベッドに入ることで体温を上げることができますね。
また、発熱や咳がひどくなると、知らず知らずに体力を消耗します。
安静にすることで体力の消費を防ぎ、回復を早めることができます。
栄養のあるものを食べる
栄養価が高く、風邪でも食べやすい食事を取ることは、風邪を早く治すのに有効です。
ビタミンやミネラル、良質のタンパク質で体力の消耗を補うこともできます。
とくにヨーグルトやゼリー、カットフルーツが手間もなく食べられるのでおすすめです。
これらはコンビニでも揃えていることが多いですね。
もし、カットフルーツが手に入らない場合は、果汁100%のフルーツジュースなどもいいです。
注意をする点は、フルーツジュースだけでは水分補給にはなりません。
脱水症状の予防にスポーツドリンクも一緒に取りたいですね。
風邪をひいたときにおすすめの食べ物
風邪をひいたときは身体が弱くなっています。
消化の悪い食事は避けて、柔らかく胃に負担をかけないものを選んで取ることをおすすめします。
風邪のひきはじめに取りたい食べ物
風邪のひきはじめの食事は、まだ料理ができる状態か、できないほどひどい状態かで対応が分かれます。
無理をすると症状が悪化しますので、コンビニなどを上手に活用しましょう。
野菜の栄養を丸ごと取れる鍋料理
野菜は火を通すと嵩が減り、たくさん食べられるようになります。
栄養素の中には熱を加えると外へ出てしまうものもありますので、汁もおいしく食べられる鍋は風邪の時にはピッタリです。
鍋の温かさで身体もポカポカですね。
手軽に栄養を取れる味噌汁
ひきはじめだけど、身体がだるくて料理をしたくない時にちょうどいいのが、インスタントの味噌汁です。
味噌には、身体を構成するアミノ酸が豊富に含まれています。
インスタントの味噌汁の中には、野菜がたっぷりと入ったものも販売されていますね。
手軽に栄養を取ることが出来ます。
ひきはじめの身体は、風邪のウィルスとの闘いで免疫力が低下しています。
それを補うために栄養を摂取してあげると、風邪の治りを助けることになりますよ。
ビタミンやミネラル、タンパク質は風邪をひくと減少します。
それにより疲労しやすくなりので、栄養を積極的に取り入れていきたいですね。
発熱したときにおすすめの食べ物・飲み物
熱が高い時には食欲が落ちたり、固形の食べ物を受けつけなくなったりします。
無理に食べると嘔吐や下痢になりかねませんので注意しましょう。
経口補水液またはスポーツドリンク
発熱しているときに怖いのは脱水症状です。
汗もかきますので、こまめに水分補給をしないと死に至ることもあります。
経口補水液やスポーツドリンクは、水よりも体液の組成に近く、身体に吸収されやすいので、効率よく水分およびミネラルの補給ができます。
また、カロリーも高めになっているので、食欲がわかない時には水の代わりに取りたいですね。
おかゆ
発熱している時には、喉が腫れて固形物を飲み込むのが難しい時があります。
そんな状態でも比較的食べやすいのがおかゆです。
水分も多く含んでいますので、胃にも優しく消化がされやすいです。
風邪以外でも身体が弱っている時におすすめです。
発熱している時は水分が不足している状態です。
ただの水よりも身体に吸収されやすいスポーツドリンクで水分を補うといいでしょう。
また、薬を服用するときには、スポーツドリンクではなく、水またはぬるま湯で飲むようにしましょう。
コンビニでも買えるおすすめの食べ物
家に帰るのが精いっぱい、料理を作ることができない時にコンビニは便利ですね。
お店に行って買うこともできますし、住んでいる地域によってはインターネット注文と宅配が可能なところもあります。
おかゆ
コンビニでもおかゆは手に入ることが多いでしょう。
レトルトのおかゆはお米がトロトロになるまで煮込まれており、温めるだけで手軽に食べられるので、自分で作るのがつらい時には便利です。
胃に負担をかけずに、風邪の時にも食べやすい食べ物です。
ゼリー、プリン
喉が腫れておかゆを飲み込むのがつらい!
そんな時にはゼリーやプリンはいかがですか。
よく冷やしたゼリーはつるりと喉ごしがよくて食べやすく、気持ちもすっきりします。
フルーツが入っているものも数多く売られているので、ビタミンの摂取にも役立ちます。
プリンは卵と牛乳、砂糖で作られているため栄養価が高く、熱で消耗した身体にピッタリです。
食欲が出ず、スポーツドリンクだけ飲んでいると精神的にまいってきます。ゼリーなどの柔らかく流動的なものでも口にすることで気分が良くなります。
経口補水液またはスポーツドリンク
水よりも早く身体に吸収されやすい経口補水液やスポーツドリンクは、熱中症の時にも活用されますね。
これらもコンビニで売られています。
もし、甘すぎると感じる場合は水で少し薄めたり、自分で甘さが調整できる粉末タイプのスポーツドリンクもおすすめです。
免疫力を高めて、風邪を予防しよう
ウィルスに対抗する免疫力を上げることで、風邪を予防することができます。
うがいや手洗いで防ぐことができなかったウィルスも、免疫力を上げて増殖をさせなければ風邪の発症に至りません。
免疫力とは
身体に有害なウィルスや細菌が入ると撃退するシステムが作動します。
侵入した異物から身体を守ってくれるのです。
風邪のウイルスが体内に侵入すると、免疫反応によって抗体ができ、ウイルスを排除しようとします。
それが免疫力です。
また、身体の中では日々細胞が生まれていますが、同時にガンになる可能性のある異常な細胞も生まれています。免疫はそれらの異常な細胞を殺す働きもしています。
免疫力と風邪の関係性
睡眠不足や過度なストレス、偏った食事などで身体は疲弊し、結果的に免疫力も下がってしまいます。
免疫力が下がると、風邪を引き起こすウィルスが体内に入った時に十分に対処ができなくなります。
それにより、ウィルスが増殖し風邪を引き起こしたり、長引いたりします。
免疫力を高める方法のひとつに食生活の改善
免疫力を手軽に高める一つの方法が、日ごろから乳酸菌を取ることです。
免疫細胞の多くは腸に存在していると言われているため、乳酸菌は免疫細胞の住処である腸を整えてくれるのです。
乳酸菌はとくにヨーグルトに多く含まれており、その他、チーズや納豆、キムチなどの発酵食品もおすすめです。日々の食事に加えていきたいですね。
実際に、山形と佐賀で行われた臨床試験では、乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトを1日90グラム食べることで風邪にかかるリスクが低下し、同時にNK活性増強が認められました。
これは、山形県舟形町の70~80歳の健康な高齢者57名と、佐賀県有田町の60歳以上の健康な高齢者85名を対象に、「乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトを1日90グラム食べる群」と「牛乳を1日100ミリリットル飲む群」に分けて、乳酸菌の免疫システムへの働きを調べる試験でしたが、牛乳を飲んだ群が風邪をひくリスクを1としたときに、乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトを食べた群は、有田町では0.44、舟形町では0.29と大きくリスクが減少した結果が出ています。(2つを統合して分析すると0.39)
https://www.meiji.co.jp/yogurtlibrary/laboratory/report/1073r1/03/01/
風邪の予防に!ふだんから取り入れたい食べ物
免疫力を高めることで風邪は予防できる可能性が高まります。
十分な睡眠や軽い運動、健康的な生活を目指すことでも免疫力が上がりますが、継続は難しいのではないでしょうか?
そんな方でも免疫力を高めるために続けやすい方法のひとつとして、日々の食事にヨーグルトをプラスすることがあげられます。
免疫機能に大きく関わっているとされる善玉菌を含むヨーグルトを摂取することで、免疫細胞が数多く存在している腸の環境を整えてくれます。
また、ヨーグルトに含まれるタンパク質とカルシウムは牛乳よりも吸収されやすい特徴もあります。
まとめ
うがいや手洗いで風邪を予防するにも限界があります。
一度、体内に入ってしまったウィルスは免疫細胞におまかせするしかありません。
ウィルスを増殖させずに倒すことができれば、風邪は発症しませんね。
そのためには免疫力を高めることが重要です。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、食事に加えることで私たちの腸内環境を整えてくれます。腸がきれいになることで、そこに存在している免疫細胞も元気になりますよ。
日々の食事に乳酸菌をプラスして、私たちも元気に過ごしましょう!
【監修】花ノ木睦巳
広島中央通り 内科クリニック院長。消化器内科の専門医として、消化器がんの診断や治療(内視鏡治療や化学療法・緩和治療)、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)の診断・治療に取り組む。日本内科学会認定医。日本消化器病学会専門医・指導医。日本消化器内視鏡学会専門医。日本消化管学会専門医。日本超音波学会会員。