安定調達への取り組み

貢献する
SDGs
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 12 つくる責任 つかう責任
  • 15 陸の豊かさも守ろう
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

酪農家との取り組み

生乳の安定調達に向けた国内酪農家とのパートナーシップ

お客様に高品質で安全・安心な製品を提供するため、(株)明治では原料乳を生産している酪農家の皆さんが安定した経営を継続できるよう独自の支援を行っています。

生乳流通と品質管理

明治グループでは、おいしい良質な牛乳をお客さまに届けるために、その生産元である酪農家や生産者団体と協働し、安定的かつ高品質の生乳の生産支援に努めています。

イラスト:高品質な生乳を安定調達するための取り組み・生産現場 牛の飼育環境や飼料の確認、生産者団体への生乳の風味に関する勉強会の開催・工場搬入時 風味専門パネラーの育成と搬入時の検査徹底・研究所 品質の維持向上に向けた成分、物性などの理化学分析、おいしさの評価ならびに情報発信、検査をより正確かつ迅速に行うための技術開発

環境や牛の健康に配慮した酪農を支援

「明治オーガニック牛乳」は、北海道の牧場で有機飼料により大切に育てられた乳牛から搾った生乳のみを使用し、有機JAS規格の認証を受けています。オーガニック牛乳の開発は、1999年から津別町有機酪農研究会の酪農家で検討を開始しました。その後、2006年に当時5軒の酪農家の方々が「有機畜産物のJAS規格」の認証を取得し、北海道限定で「明治オーガニック牛乳」として販売を開始しました。明治グループでは牛乳の販売を通じて、環境や乳牛の健康に関心のあるお客さまに向けて新しい牛乳の価値を提供していきます。

イラスト:環境や牛の健康に配慮した酪農のイメージ図・環境にやさしい土づくり(乳牛の排泄物は堆肥にされ、農地への還元を行っています)・有機資料の栽培(有機資料は自然の力を活用し、循環型農法で育てられます)・大事にやさしく育てる(乳牛はストレスの少ない環境の中、管理の行き届いた牛舎で大事に育てられています)
  • 2019年度の農林水産祭におきまして、優れた活動や実績を上げた農林水産経営者を表彰する「天皇杯」を、津別町有機酪農研究会の石川賢一会長が受賞されました。
    主な受賞理由は「有機酪農の推進と有機農法での優良な自給飼料の栽培」です。

独自の生産者経営支援活動による酪農家支援

写真:ディスカッションの様子
生産基盤支援に向けたディスカッション

国内の酪農業において、生乳生産基盤の弱体化が危惧されるなかで、労働力確保や人材育成などのマネジメントに酪農家が苦慮している現状があります。明治グループでは、このような課題の解決に貢献するべく、生産現場の作業性を向上させて農場マネジメントをサポートする独自の生産者経営支援活動(MDA:Meiji Dairy Advisory)に力を入れています。MDAが目指しているのは、従業員にとっては作業の効率化や働き甲斐の向上、経営者にとっては農場全体の生産性向上や優秀な人材確保を実現していくことです。具体的には、明治グループの専門スタッフによるアドバイザリーを通して、従業員一人一人が当事者意識を持ち、農場の無駄の削減や作業の標準化などを継続的に実施する体制づくりを行っています。このMDAの取り組みを今後グループ会社の明治飼糧(株)と協力しながらいっそう推進し、牧場現場の作業改善と経営管理技術の向上によって持続可能な酪農につながるよう努めていきます。

「良質乳生産」に取り組むパートナー

「健康な牛づくり」、「食の安全・安心」、「環境への配慮」、「衛生的な作業および衛生的な作業空間」の4つを軸として「良質乳生産」に取り組んでいるパートナーをご紹介します。

北はるか農業協同組合 (北海道中川郡美深町)

  • 世襲に頼らない「居抜き継承」を推進する組織を設立。牛舎や牛はもちろん、住宅までも引き渡し、新規就農者を後継者とした受け入れを推進
  • (株)明治がサポートする「高品質乳生産の匠」が、地区生産者の連携、情報共有、スキルアップに貢献

北はるか農業協同組合

南牧場 (福井県勝山市)

  • サラリーマンになるのと同じような感覚で、酪農家を志望できるようにするための新しい発想にチャレンジ
  • (株)明治のメーカーとして衛生に対する厳しさは、酪農家一人ひとりに“食品を扱っている”という意識を浸透させることにつながっている

南牧場

大塚牧場 (三重県鈴鹿市)

  • 自給飼料の栽培とともに、牛舎環境の美化に力を入れたことが生産性を上げ、品質の向上に繋がる
  • (株)明治が酪農家のパートナーとなり、『品質』の意味を知ってもらう取り組みを支援

大塚牧場

宮田牧場 (長崎県雲仙市)

  • 牛たちの健康管理には、きめ細かく配慮し餌の配合も独自のものに。それがこだわりの乳質を生み出す
  • (株)明治は宮田牧場をはじめとする南高地方酪農業協同組合の酪農家をサポートし、生産者と消費者をつなぐ役割を負う

宮田牧場

堺酪農団地 (大阪府堺市)

  • 消費地に近い生産地として、また酪農団地ならではの共有による効率化、そしてなによりも牛1頭、1頭と向かいあうことを大切にする
  • (株)明治では顔を合わせるコミュニケーションを大切にし、酪農団地全体の価値向上を支援

堺酪農団地

井畑牧場 (青森県水戸町)

  • 牧草づくりと米畑との兼業と酪農を両立させるために良いと思うことにはどんどんトライし、生産環境を良くし、価値向上のつなげる
  • (株)明治はJAとも協力し、勉強会の開催、データで示す品質改善のアドバイスなどで支援

井畑牧場

須藤牧場 (千葉県館山市)

  • 『選ばれる牛乳』であるために、ストレスの少ない育成環境を強く意識。消費者に酪農を知ってもらう活動も
  • あくまでも酪農家のみなさんが主体の取り組みを(株)明治がサポートするという意識をもつことで信頼関係を生む

須藤牧場

山川牧場 (岡山県倉敷市)

  • 牛の個性に合わせて育てる。家族経営の牧場だからできる細かな牛への対応が良質の牛乳を生む
  • (株)明治は関らず牛舎を見て、アドバイスし、一緒に取り組み、一緒に一喜一憂してサポートする

山川牧場

メイジ・カカオ・サポート

持続可能なカカオ豆生産のために

(株)明治では、カカオ豆の持続可能な生産のために独自の取り組みを行うとともに、世界カカオ財団(WCF=World Cocoa Foundation)を通じた活動も行っています。

写真:世界カカオ財団を通じた活動

「メイジ・カカオ・サポート(MCS)」は、明日のチョコレートのために

世界全体のチョコレート消費量が増えている一方で、近い将来、主原料であるカカオ豆の生産が追いつかなくなるかもしれないと言われています。木が高齢化している、栽培に必要な苗木や肥料などが手に入りにくい、栽培技術に関する知識が周知されていないなど、カカオ農家を取り巻く環境には難しい問題があるのです。
そこで、(株)明治は「メイジ・カカオ・サポート(MCS)」というカカオ農家支援活動を始めました。農家を取り巻く環境を改善することでカカオ豆生産を持続可能なものにしていくという活動です。
具体的には、収穫量を増やすための栽培方法や病虫害の管理方法などについて学ぶ勉強会を開催したり、栽培に必要な苗木の供給センターをつくったりしています。また、当社独自の発酵法を実践してもらい、高品質のカカオ豆を得られるような取組も行っています。さらには、井戸の整備や学校備品の寄贈、環境への配慮をした農法の応援など、カカオ農家やコミュニティの生活を支援する活動も行っています。
農家は、より多くの収入を手にして、安心してカカオ農業を続けていくことができ、我々は高品質なカカオ豆を調達して、おいしいチョコレートを消費者のみなさんにお届けし続けることができるのです。「メイジ・カカオ・サポート(MCS)」、それはチョコレート好きのお客様のために、(株)明治の果たすべき大切な役割だと考えています。

画像:メイジ・カカオ・サポート(MCS)によるカカオ農家支援(ガーナ共和国、ベトナム社会主義共和国、ペルー共和国、エクアドル共和国、ベネズエラ・ボリバル共和国、メキシコ合衆国、ドミニカ共和国、ブラジル連邦共和国)

ガーナ共和国

トレーサブルカカオ豆を通じた農家支援
おいしいチョコレートをつくるには高品質のカカオ豆が欠かせません。ガーナ産もその一つで、当社は高品質のカカオ豆を安定的に手に入れるために、従来は出来なかった地域指定購入を生産地域の協力を得ながら2009年に始めました。そして、一定金額を上乗せして購入することで、その地域の支援を行う仕組みを世界規模のNPOであるソース・トラスト(Source Trust)と協同で作り上げました。現在は、農家の収入が増えるよう、収穫量を増やしていくための支援活動に力を入れています。また、当社社員が現地を定期的に訪問して、双方の顔が見える形での支援を行うと共に、交流も深めています。

写真:ガーナ共和国のトレーサブルカカオ豆を通じた農家支援の様子

ペルー共和国

写真:ペルー共和国での活動の様子

高品質指定と良品選別の指導、カカオ農機具バンクの設立、ファーマー・トレーニング・スクールの開催
適切な発酵と独自の選別法で、高価格で取り引きできる高品質なカカオ豆の生産を可能にすることにより、技術・収益の両面で農家を支援しています。
剪定、接木、施肥、農薬取扱、健康管理などについても指導しています。また、農機具を無償で農家に貸し出す仕組みもつくりました。

エクアドル共和国

明治発酵法の指導、農作業グッズの寄贈
明治発酵法の指導のほか、剪定器具、防護服、日除け帽子、水筒など農作業に必要なものを寄贈しています。

写真:エクアドル共和国の農作業時の集合写真
写真:エクアドル共和国での農作業の様子

ドミニカ共和国

明治発酵法の指導、学校教育の支援
明治独自の発酵法で、高価格で取り引きできる高品質なカカオ豆の生産を可能にすることにより、技術・収益の両面で農家を支援しています。また、学校や子どもたちが必要としている備品、学用品などの寄贈も行っています。

写真:ドミニカ共和国での活動の様子
写真:ドミニカ共和国の学校教育の集合写真

ブラジル連邦共和国

写真:ブラジル連邦共和国での活動の様子
明治発酵法の指導、肥料の配布
明治独自の発酵法で、高価格で取り引きできる高品質なカカオ豆の生産を可能にすることにより、技術・収益の両面で農家を支援しています。また、アグロフォレストリーでカカオを栽培しており、農業経営と環境保全を両立させています。肥料の配布も始めました。

ベネズエラ・ボリバル共和国

明治発酵法の指導、苗木配布
当社寄贈の専用発酵箱を使った明治独自の発酵法で、高価格で取り引きできる高品質なカカオ豆の生産を可能にすることにより、技術・収益の両面で農家を支援しています。
また、苗木の無償配布も行っています。

写真:ベネズエラ・ボリバル共和国での活動の様子
写真:ベネズエラ・ボリバル共和国での苗木配布の様子

メキシコ合衆国

写真:「ホワイトカカオ」の種

希少な「ホワイトカカオ」種の保存と育成に関わる農園支援
「ホワイトカカオ」種の単独農園をつくり、明治独自の発酵、乾燥法を導入しています。希少種の保存・育成という取り組みを通して、技術・収益の両面で農園を支援しています。また、この極めて重要な取り組みについて、世界に向けて広く情報発信することにより、その価値を周知してもらうことも進めています。

ベトナム社会主義共和国

技術指導や肥料の配布
剪定、接木、施肥、農薬取扱などの技術指導を行うと共に、肥料の無償配布も行っています。また、農家の皆さんの協力を得て体験ツアーを催行して、日本では普段ふれることができないカカオを実感してもらい、農園の状況を知ると共に相互理解を深める機会をつくっています。

写真:ベトナム社会主義共和国での体験ツアーに関わるパネル
写真:ベトナム社会主義共和国での剪定の様子

WCF(世界カカオ財団)を通じたカカオ農家支援

(株)明治だけでできる支援には限りがあります。
そこで当社は、カカオ経済を持続可能なものにするために農家支援を行うNPOであるWCF(本部:米国ワシントン)に2006年に加盟し、積極的にその活動に参画しています。 WCFの活動はアフリカ、中南米、アジアをカバーしており、現在は100社以上が加盟しています。さらに当社は、その中の15社と共に旗艦プログラムのひとつであるCocoa Livelihoods Program(CLP)にも資金を拠出し、ガーナを含む西アフリカ諸国の農家の収入を増やすための支援も行っています。

画像:Cocoa & Forests Initiative
また、世界的な食糧やバイオ燃料の需要増などにより森林伐採が進むなか、WCF等ではカカオ農園に関わる森林破壊を止めるために、Cocoa & Forests Initiativeを2017年に立ち上げました。
これには当社を含め33社(世界で流通するカカオの85%を占めます)が参画しており、今後はカカオ生産国らとのパートナーシップのもと、さまざまな活動を展開していきます。森林を守るための活動計画については以下の通りです。

カカオ生産国における森林を守るための活動計画について

世界を牽引するカカオ・チョコレート関連企業、ならびに最大のカカオ生産国であるコートジボアールとガーナ両国政府は、カカオ・サプライチェーンにおける森林破壊を終わらせ、森林の保護と回復を促進することを目的に、2017年にCocoa & Forests Initiatives(CFI)を立ち上げました。

この新しいパートナーシップは、World Cocoa Foundation(WCF)、Sustainable Trade Initiative(IDH)※1、そしてPrince of Wales's International Sustainability Unit(ISU)※2の三者の協力によって設立されました。現在、カカオ・チョコレート関連企業33社がCFIに参画しており、そのカカオ使用量は世界の約85%を占めています。

  1. ※1コーヒー、ココア、パーム油、コットンなど12の分野でサステナブルなサプライチェーン確立を目的とするイニシアチブ。EU中心に官民の協力を促進しています。

  2. ※2英国チャールズ皇太子が設立した財団のプログラムの一つで、環境問題への取り組みを中心に、政府やNGOなどを結びつけています。 WCF(世界カカオ財団)を通じたカカオ農家支援

2019年3月4日に発表されたCFIの活動計画には、(1)森林の保護と回復、(2)カカオ農家の生産性および生活水準の向上、(3)地域社会の参画促進という3つのテーマがあります。
当社は、設立の趣旨に賛同し、2017年4月にCFIに加盟しました。そして、その活動計画に基づき、2018~2022年の5年間における計画を策定し、当社独自のカカオ農家支援プログラムである『メイジ・カカオ・サポート』の一部として、ガーナ政府や関連団体と協力して実行していきます。

当社の2018~2019年における主な活動は以下のとおりです。今後も、森林保護や修復を進めながら、カカオを効率的に生産できるようにして、カカオ農業の持続可能性を確保していく活動を継続していきます。

  1. 1.
    アグロフォレストリー、農業生産工程管理(GAPs)などに関する指導を2,548名の農家に実施しました。
  2. 2.
    アグロフォレストリーにより森林の修復を図るために、112,860本の苗木を配布しました。
  3. 3.
    カカオの苗木センターを10か所設置して、生産性の高い品種の苗木を育て、71,933本を配布しました。
トレーニングスクール
苗木センター

明治グループのサステナビリティ関連情報