チーズの栄養

Cheese nutrition

チーズは、牛や羊、水牛などの
ミルクから水分(乳清、ホエイ)を取り除き、
約10倍に濃縮して作られた食品です。
ミルクコップ1杯(200ml)に含まれる栄養が、
量的には約10分の1のチーズ20gに
濃縮されています。

チーズの栄養(100g中)

データ画像は横にスワイプするとご覧になれます。

種類 名称 エネルギー
(kcal)
水分
(g)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
ビタミン
A
(μg)
ビタミン
B2
(mg)
カルシウム
(mg)
食塩
相当量
(g)
ナチュラル
チーズ
モッツァレラ 269 56.3 18.4 19.9 4.2 280 0.19 330 0.2
カッテージ 99 79.0 13.3 4.5 1.9 35 0.15 55 1.0
クリーム 313 55.5 8.2 33.0 2.3 240 0.22 70 0.7
カマンベール 291 51.8 19.1 24.7 0.9 230 0.48 460 2.0
ブルー 326 45.6 18.8 29.0 1.0 270 0.42 590 3.8
ゴーダ 356 40.0 25.8 29.0 1.4 260 0.33 680 2.0
チェダー 390 35.3 25.7 33.8 1.4 310 0.45 740 2.0
パルメザン 445 15.4 44.0 30.8 1.9 230 0.68 1300 3.8
プロセスチーズ 313 45.0 22.7 26.0 1.3 240 0.38 630 2.8
普通牛乳 61 87.4 3.3 3.8 4.8 38 0.15 110 0.1

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

消化されやすいたんぱく質

チーズのたんぱく質は、その一部が発酵・熟成によってアミノ酸やペプチド※1に分解されているため、消化吸収されやすくなっています。

燃焼しやすい脂肪酸が豊富

一般的な油脂の多くは主に長鎖脂肪酸で構成されていますが、ミルク由来の油脂は短鎖や中鎖の脂肪酸も比較的豊富に含むという特徴があります。短鎖・中鎖脂肪酸は、他の脂肪酸に比べてカラダの中で燃焼されやすいので、カラダに脂肪がつきにくいといわれています。

低糖質

ミルク中のおもな糖質である乳糖は、チーズを製造する際に大部分がホエイに含まれて排出され、残る一部は乳酸菌の作用で乳酸に変化しています。そのため、チーズは、たんぱく質と脂質は豊富に含まれますが、糖質はわずかしか含まれない低糖質食品といえます。

吸収率の高いカルシウムが豊富

チーズはカルシウム含有量が非常に多い食品です。また、チーズの原料であるミルクのカルシウム吸収率は約40%と高く、魚(33%)や野菜(19%)から摂取する場合に比べても効率よくカルシウムを摂ることができます。そのほかのミネラルとしては不足しがちな亜鉛なども含まれます。

高齢者にとっての重要な栄養源に

また最近では、高齢者を対象に日本で実施された前向き疫学研究において、たんぱく質、脂質の摂取量が高い人ほど、筋力の衰えを示す「身体的フレイル」の進行が抑えられることが分かっています※2。チーズはたんぱく質と脂質が豊富な食品であるため、高齢者にとって重要な栄養源となりうるものです。

  • ※1
    ペプチド…アミノ酸が結合したもの。結合するアミノ酸の種類や数、順番によってさまざまな機能をもつ。
    また、多数のアミノ酸が結合した大きな分子が「たんぱく質」である。
  • ※2
    Otsuka R, et al:  J Nutr Health Aging, 23 (1):89-95 (2019).
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