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二宮清純の「ザバス取材記」

スケルトン競技 越 和宏選手

02年ソルトレークシティー五輪で8位入賞、W杯で通算2勝を挙げるなどスケルトン競技界の第一人者として活躍を続ける越和宏選手。日本選手最年長の41歳で出場したトリノ五輪では11位に終わり、その後「やり残したことがある」と現役続行を表明した。
競輪界の“鉄人”と呼ばれた松本整氏のトレーニング指導、そしてザバスの青山晴子氏による栄養サポートを受け、45歳で迎えるバンクーバー五輪での表彰台を目指す――。

強くなるためには栄養への取り組みも必要

二宮まず、越選手と青山さんの出会いから教えてください。

スケルトン競技が冬季五輪の正式種目になる2002年のソルトレーク五輪を目指していた頃、僕の成績が世界のトップレベルに位置していたので、「オリンピックで金メダルが獲れるぞ」という周りの雰囲気があったんです。その頃、スプリントを強化するために、東海大陸上部の宮川千秋先生にご指導をいただいていたんですが、宮川先生の理論は「強くなるためにはトレーニングだけでなく、栄養学、心理学など総合的に取り組むことが必要だ」と。それでザバスの青山さんをご紹介いただきました。それまで、栄養への知識はほとんどなかったですね。

二宮当時の越選手の栄養状態や食事に対する考えはいかがでしたか?

青山当時はまだスポーツ界全体を見渡してもすべての選手が3度の食事をきちんと摂っている、という時代ではありませんでした。越選手の食事調査をしたら、3食きちんと摂り、栄養バランスも良かったですね。奥様が頑張ってくださっているのだな、と。

家が長野で田舎ですから、米、野菜、味噌…帰れば、食べるものがあったんです(笑)。そういう意味では、長野という食の豊かな土地柄が良かったのかもしれません。自然とバランスの良い食生活になっていたんでしょうね。

二宮摂取カロリーについては?

青山1日の摂取カロリーが3000キロカロリーを超えていましたので、アスリートとしては良い方だと思います。ただ、トレーニングをハードに行うトップアスリートとしては少し足りないかな、と。そこをどう改善していくか。トレーニングの質や量と栄養、このバランスについては常に話し合っていきましたね。

スプリントの強化で東海大に通うようになってからトレーニング量が増えたこともあり、摂取する量が足りていなかったのだと思います。当時すでに35歳でしたが、トレーニング内容、年齢のことも考慮しながら摂取するものを変えていかないといけない、と気付いた時期でしたね。

大好きなビールで心身をリセット

二宮食事調査でほかに青山さんが気になった点は?

青山越選手はお酒がお好きなんです。ご自身のHPのプロフィールの好きな食べ物の欄には「ビール(私の最高の栄養剤です)」と書かれているくらい(笑)。食事調査では「アルコールは週に何回?」の答えが「7回」(笑)。そこにわざわざ直筆で「少量」と書かれていたんです。ホントかなァ?と(笑)。

汗が出てきました(笑)。言い訳をさせてもらいますと、トリノ五輪前からトレーナーとしてご指導いただいている松本整さんのジムでの合宿もそうですが、肉体を酷使するトレーニングをすると脳も疲れるわけです。次の日にまたフレッシュな状態で合宿所に入るためには、心身をリセットする方法が必要なんです。それが、僕にとってはアルコール(笑)。

二宮ハハハ。飲まないことが一番良いのでしょうが、アスリートに適したアルコール摂取量の目安は?

青山越さんがおっしゃるように、疲労した心身をリセットさせるための気分転換は、トップアスリートになればなるほど、必要になる。それがパチンコの人もいれば、ビールの人もいるわけです。
一方カラダづくりと疲労回復は肝臓で行われていますが、アルコールが入るとこちらの処理を優先的に行い、カラダづくりと疲労回復が後回しになってしまいます。ですので「適量」という考えも必要ですね。
また、アルコール摂取は脱水にもなりやすいので、飲んだ時には水も多く摂っていただきたいですね。

二宮なるほど、アルコールを飲んだときは、水も一緒に飲まないといけないわけですね。

青山アルコールの分解物であるアセトアルデヒドはカラダにとって毒で二日酔いの原因となります。そこでアセトアルデヒドを酢酸に変えて身体の中から追い出そうとして結果的に尿をたくさんつくるため、脱水状態となります。
みなさんがよく言われるのは「ビールなら何杯も飲めるけど、水はそう何杯も飲めない」と。だから、アルコールを飲むときには常に少しずつでも水を飲むことを心がけてほしいですね。アルコールを分解するときには、ビタミンも消耗されるので、特にビタミンB群も摂ることが理想です。
それと、肝臓が糖を分解できないため低血糖となり、飲み終わった途端にお腹がすくという問題も出てきます。やはりあまり飲みすぎないことが大事ですね。

二宮アルコールの摂取が筋肉の質の劣化につながるということはあるのでしょうか?

青山そうですね、アルコール摂取はカラダづくりと疲労回復を遅らせ、脱水により筋肉に十分な栄養がまわらなくなるので、飲みっぱなしは要注意ですね。

深酒になった次の日は、身体をほぐす程度にするとか、トレーニングメニューは軽いものにしていますね。

二宮ケガをしたときには、アルコールは控えろとよく言われますよね。

青山受傷直後は患部が炎症を起こしていますから、まずは炎症を最小限に抑えて、早く修復させないといけない。
アルコールを飲むと血流が良くなり炎症をさらにひどくさせてしまうので、治りが遅くなるということはありますね。だから、受傷直後や炎症を起こしたときは「アルコール消毒はしないでね」と(笑)。

二宮なるほど、説得力がありますね(笑)。

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