フォローアップミルクは、幼児の成長に合わせて活用するミルクです。この記事では、母乳や牛乳との違いや栄養面での利点、その必要性について解説します。
この記事の監修者
フォローアップミルクとは1歳頃に開始し、3歳頃まで続けることができるミルクです。この時期のお子さまは食事からの栄養摂取が中心となりますが、普段の食事だけでは不足しがちな栄養素を効率的に補うことを目的として開発されています。
具体的には、成長に必要な鉄やカルシウムなどのミネラル、脳の発達に重要なDHA(ドコサヘキサエン酸)、ビタミンなどの栄養素が、この時期に最適なバランスで配合されているのが大きな特徴です。また、消化吸収機能が未熟な幼児の胃腸への負担を考慮して、消化吸収に配慮した成分調整がなされています。
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」においても、離乳の完了期(生後9~11ヵ月頃)を目安に、必要に応じてフォローアップミルクの活用を検討することが示されています。
フォローアップミルクと、赤ちゃんが生まれてから飲むことの多い母乳や乳児用ミルク、そして牛乳とは成分などに違いがあります。それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
母乳は赤ちゃんにとって最良の栄養源であり、免疫物質や成長因子など赤ちゃんの発育に必要なものがバランスよく含まれています。生後6ヵ月頃までは母乳だけでほとんどの栄養をまかなうことができます。
しかし、離乳期に入って活動量が増え、より多くのエネルギーや栄養が必要になるにつれて、母乳だけでは供給しきれない栄養素が出てくることがあります。特に、鉄は母乳中には少なく、食事からの摂取が重要ですが、食事の進み具合によっては不足しがちです。そのような場合に、鉄などの不足しがちな栄養素を補う有効な手段となるのがフォローアップミルクです。
つまり、母乳は赤ちゃんの成長に応じて「継続される栄養源」として、フォローアップミルクは「離乳が始まる1歳以降の栄養補完」として、それぞれ成長段階に応じた重要な役割を果たしています。
乳児用ミルクは、母乳の代替として生後間もない赤ちゃんから1歳頃までの期間に母乳の代わりに与えられることを想定して作られています。母乳に限りなく近い成分組成を目指して開発されており、赤ちゃんの成長に必要な栄養素が総合的にバランスよく配合されています。
これに対して、フォローアップミルクは離乳食完了期以降、1歳から3歳までの幼児のために作られた、栄養補助を目的とするミルクです。乳児用ミルクが母乳の代わりとなるのに対し、フォローアップミルクは、食事の幅が広がり、いろいろなものを食べられるようになる時期の成長を栄養面でサポートします。乳児用ミルクよりも、特に不足しがちな鉄やカルシウムなどのミネラルやビタミンの含有量が多く、たんぱく質や脂質の量も1~3歳頃の幼児の成長に合わせて調整されています。
つまり、乳児用ミルクは「母乳の代わり」として、フォローアップミルクは「離乳が始まる1歳以降の栄養補完」として、それぞれ成長段階に応じて異なる役割を果たしています。
フォローアップミルクは、普段の食事や牛乳だけでは十分な量を摂ることが難しい鉄やカルシウムといったミネラルやビタミン、DHAなどを含み、効率よく摂取できるように設計されています。
一方、牛乳はカルシウムの補給には最適ですが、鉄やDHAといった他の栄養はほとんど摂ることができません。
栄養を補うことを目的として飲料を選ぶ場合には、フォローアップミルクの活用がおすすめです。
フォローアップミルクのメリットを詳しく見ていきましょう。
食事が進むにつれて、1~3歳頃の幼児はさまざまな食材から栄養を摂るようになりますが、それでも特定の栄養素が不足しがちになることがあります。特に、以下の栄養素はフォローアップミルクによって効率的に補給できるメリットがあります。
生後6ヵ月頃になるとお母さんからもらった鉄の貯蓄が減り始め、離乳食からの鉄摂取が重要になります。しかし、普段の食事だけでは十分に鉄を補給することが難しい場合もあります。
特に、肉や魚をあまり食べない、野菜嫌いがあるといった場合には、鉄不足のリスクが高まります。フォローアップミルクは乳児用ミルクや牛乳と比較して鉄が豊富に配合されており、鉄欠乏性貧血の予防に役立ちます。
骨や歯の成長に不可欠なカルシウムも普段の食事だけで十分な量を摂ることが難しい場合があります。フォローアップミルクはカルシウムも豊富に配合されているため、骨の健康な発達をサポートしてくれます。
脳や神経の発達に重要なDHAもフォローアップミルクに配合されていることがあります。魚をあまり食べないお子さまにとっては、DHAを補給する一つの手段となります。
カルシウムの吸収を助けるビタミンDもフォローアップミルクに配合されています。
このように、フォローアップミルクは普段の食事からの栄養摂取が偏りがちな時期に、お子さまの成長をサポートするための「栄養補助」の役割を果たすことができます。
もし使用するか悩んだときは、かかりつけ医と相談しながら使用するとよいでしょう。
フォローアップミルクは、牛乳を原料としながらもたんぱく質やミネラルの量を調整し、脂肪酸組成も母乳に近い形にすることで幼児の消化吸収に配慮されています。
また、乳糖も調整されているため、牛乳を飲むとお腹の調子を崩しやすいお子さまにも比較的与えやすいという特徴があります。これにより、胃腸への負担を軽減しつつ必要な栄養素を効率的に摂取できるというメリットがあります。
多くのメリットがあるフォローアップミルクですが、以下の点には注意しましょう。
フォローアップミルクはある程度のエネルギーと栄養を含んでいます。そのため、フォローアップミルクを頻繁に与えすぎたり、一度に大量に与えすぎたりすると、お子さまがお腹いっぱいになってしまいます。
フォローアップミルクの量やタイミングには注意してあげるようにしましょう。
ミルクを哺乳瓶で長時間飲ませ続けたり、寝る前に与えてそのまま寝かせたりすると、歯にミルクが残りやすく虫歯のリスクが高まります。特に、哺乳瓶の乳首をくわえたまま寝てしまうとミルクが長時間歯に触れることになり、「哺乳瓶う蝕(ほにゅうびんうしょく)」と呼ばれる虫歯の原因となります。
そのため、フォローアップミルクを与える際は、哺乳瓶からコップやマグカップに変えたり、長時間与え続けることは避けたりしましょう。
また飲み終わった後は、白湯を飲ませて口をゆすいだり、歯磨きをしたりする習慣をつけることが大切です。
ここまでフォローアップミルクについて詳しく見てきましたが、「フォローアップミルクは絶対に必要なの?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。
フォローアップミルクは、普段の食事だけでは不足しがちな鉄、カルシウム、DHAなどの栄養素を効率よく補い、健やかな成長をサポートするために設計された栄養補助食品です。そのため、毎日の栄養を安定させる有効な選択肢です。
特に、以下のような場合にはフォローアップミルクが強い味方となります。
また、バタバタしがちな朝食など、ママ、パパが忙しく、提供する食事のバランスに自信がないときにも頼もしい味方となります。
ご心配な場合は、かかりつけの小児科医や保健師に相談し、お子さまの成長状況や食事の進み具合などを踏まえて、フォローアップミルクが必要かどうかを判断してもらうのがよいでしょう。
毎日の栄養をしっかりサポートできる、心強い食品であると認識しておきましょう。
関連記事:ほほえみクラブ 【看護師監修】フォローアップミルクはいつから始める?切り替えの目安と必要性を解説
フォローアップミルクは食事の幅が広がり、いろいろなものを食べられるようになる1歳~3歳の時期の成長を栄養面でサポートするための選択肢の一つです。
どれくらいの量を与えたらよいかなど疑問や不安があれば、小児科医や保健師、栄養士などの専門家に遠慮なく相談してください。
1~3歳頃の子どもの成長は日々めざましく、特に離乳期以降は食の経験を広げ、心身ともに大きく成長する大切な時期です。保護者の皆さんがフォローアップミルクの特性を正しく理解して上手に活用していただければと思います。
「明治ステップ」では、普段の食事で不足しやすい鉄やカルシウムなどのミネラルやビタミン、DHAなど幼児期に必要な栄養をバランスよく補え、お子さまの成長をしっかりサポートできるフォローアップミルクをご用意しています。ぜひご活用ください。