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連載 明治の食育×絵本ナビスタイル企画「第2回 学校給食に学ぼう!子どもの好き嫌い克服・明治食育セミナー」レポート

連載 明治の食育×絵本ナビスタイル企画「第2回 学校給食に学ぼう!子どもの好き嫌い克服・明治食育セミナー」レポート

子育て中のママやパパに大好評の『子どもたちが大好き!おすすめ給食レシピ』では、学校給食の観点から子どもの食の悩みに取り組んでいます。学校栄養士の松丸先生のご協力のもと、ご家庭でも実践できる給食レシピを紹介しています。

明治京橋ビルで開催された松丸先生の食育セミナーは今回で第2回目。今回もたくさんのご応募がありました。当日は、抽選で選ばれた、4歳や5歳の子どもをもつ11名のママが参加。先生が、学校給食の大切さや子どもの好き嫌い克服法についてレクチャーし、先生のレシピで調理された料理をビュッフェ形式でご提供しました。ママからの質問もたくさん飛び出したセミナーは大盛況に終わり、参加したママからたくさんの嬉しい声が寄せられました。

セミナー受講後の参加者の声

  • セミナー後に『お味見して』『お箸はどれがいい?』と子どもに声をかけると、積極的に準備を手伝う息子の姿がありました。苦手な野菜も大きな口を開けて味見してくれました。
  • 好き嫌いについての不安もかなり軽減され、松丸先生の試食から、子どもを具体的にサポートできることが実感できて大変励まされました。
  • これまでは、嫌いな食材や料理は食べないので避けていましたが、先生のお話を聞き、諦めずに日々の子どもの成長にあわせて工夫しながら食事を出していきたいと思いました。
  • 早速、牛乳嫌いの我が子に松丸先生の金色のシルクロードスープを作ってみたところ、子どもには大好評でした。今後の食事作り、子育てのモチベーションが上がりました。
  • 参加者の方それぞれのお悩みに親身に具体的に先生がアドバイスされていたので感動いたしました。試食も大変美味しく、好き嫌いのある子どもたちにすぐ試せそうなものばかりでうれしかったです。明治の食育のホームページにある松丸先生のおすすめ給食レシピを参考にしていろいろ作ってみようと思います。
  • 改めて家庭でのコツコツとした積み重ねが大変重要なのだということに気づかされるとともに、松丸先生の工夫や・お取組み、開発されたレシピに驚かされました。自分がやったほうが早いので、子どもにお手伝いをさせていませんでしたが、先生のアドバイスに従ってちょっとずつお手伝いをさせることで、子どもの食についての関心が高まったように思います。
  • 日々の生活の中での子どもへの言葉がけや教えていただいたアイデアを取り入れ、食育に取り組んでいこうと真剣に思いました。

講義の内容を早速ご家庭で実践された方も多かったようです。
大好評だった「第2回 学校給食に学ぼう! 子どもの好き嫌い克服・明治食育セミナー」の様子をレポートします。

教えてくれた人はどんな人?

松丸 奨(まつまる すすむ)先生

松丸 奨(まつまる すすむ)先生 2013年、第8回全国学校給食甲子園優勝の栄養士。現在も東京都文京区の小学校に勤務しながら、イベントやテレビ、書籍などで日々精力的に活動。学校給食の考えを応用した、栄養バランス抜群の献立提案多数。明治の食育サイトでのレシピ集「松丸奨の 子どもたちが大好き! おすすめ給食レシピ」も好評。

「食べられない」がわかる栄養士

食育セミナーは、先生の自己紹介から始まりました。
「『子どもの好き嫌いをなおす』をテーマに、文京区の小学校で給食の栄養士をしています」。

  • 「食べられない」がわかる栄養士 写真1
  • 「食べられない」がわかる栄養士 写真2

子どもの「嫌い」の気持ちが痛いほどわかるという先生は、小学校低学年時代は偏食がはげしく、体が小さかったそうです。「あまりに食べないものだから、栄養士さんのところに連れていかれて。『ひとくち食べてみよう』という先生の約束を守るうちに、逆上がりができたり体が丈夫になっていくのが子どもなりにわかって、好き嫌いを克服できたんです」。

徹底的な衛生・管理体制での食事づくり

まずは、学校給食の現状について詳しく解説。
「給食調理室は、巷のレストランなどとは比べものにならないほど徹底した衛生管理がされています。『ドライシステム』といって、調理場の床には水を一滴も落とさない構造になっています」。
他にもエリアごとの区分けで雑菌に触れにくい構造にしていることや、加熱中の食材の中心温度を数分ごとに計測するなど、厳しい管理がされていることを丁寧に説明してくれました。驚くほど厳しい衛生管理にママたちも驚いた様子。先生自身が監修した給食がテーマとなったテレビドラマの映像も流れ、足を踏み入れたことのない調理室の様子がしっかりとイメージできました。

徹底的な衛生・管理体制での食事づくり 写真1エリアごとの区分けについて話す先生 さらに「味」の重要性についての説明。「僕の勤務校ではだしと旬にこだわり、みんなが進んで食べてくれる給食をめざしています。給食には『学校給食摂取基準』というものさしがあり、自治体ごとに栄養や一食の量、給食費がこと細かに決められています。味が薄いからと塩を簡単に足せないルールがある中で、おいしくするにはだしが肝心。昆布などもブランド生産地近辺のものを探して、値段は抑えても味を落とさない工夫を日々しています。こうした給食のノウハウは、家庭でも応用できると思います」。

苦手食材克服のコツ(野菜、魚、豆)

いよいよ本題の好き嫌い克服について食材別に細かくアドバイス。まずは野菜の調理ポイント。「子どもたちの嫌いな野菜の代表として、なす、ピーマン、しいたけなどがあります。苦手な野菜が料理に入っているとはっきりわかるようにするのが克服の鍵。細かくしてハンバーグなどに混ぜ、わからなくして食べさせるのが常套手段ですが、実はあれって本当の克服にはなりにくいのです。苦手な野菜の味や見た目、においを子どもが認識して『ひと口食べられた!』という成功体験を重ねることが、本当の克服につながります」。

その後、野菜の調理には昆布を水に数時間ひたしただけの「昆布水」の便利さや、苦手な野菜がないと成立しない献立をわざと作ることもポイントであることなど、興味深いお話をされました。

  • 苦手食材克服のコツ(野菜、魚、豆) 写真1昆布を水にひたして作る
    「昆布水」
  • 苦手食材克服のコツ(野菜、魚、豆) 写真2

魚では「骨とにおい」が苦手ポイントになるため、2つを除外できる献立選びをアドバイス。「はじめに出す食材には、骨とにおいの少ない鮭や白身の魚を選ぶのがおすすめ」。
また苦手な子どもの多い食材の「豆」は、いきなり五目豆から始めず、揚げて利用するなど子どもが好む調理法をとることが重要なのだと話されました。先生の言葉一つ一つに感銘を受けたママたちは真剣そのもの。みなさん、熱心にメモをとっていました。

5つの食材別好き嫌い克服メニュー

5つの食材別好き嫌い克服メニュー 写真1 「言葉で伝えるよりも、実際に食べてもらった方がいいと思って、用意しました」。
先生のひと声でセミナーは試食タイムに。野菜、魚、豆の好き嫌いを克服するための5つのメニューが、ビュッフェ形式でテーブルに並びました。

楽しみながら食べよう!チーズフォンデュとチョコベジ

楽しみながら食べよう!
チーズフォンデュチョコベジ

いろいろな野菜を、ディップで克服できる献立です。チョコを野菜につけて食べるなんて!? と大人は驚きがちですが、ひと口食べるとチョコレートと野菜がほどよくマッチしてやめられなくなるほどのおいしさです。

たんぱく質を組み合わせると!フライドポテト入りきんぴら

たんぱく質を組み合わせると!
フライドポテト入りきんぴら

ごぼうが苦手な子向けに、きんぴらごぼうにフライドポテトと豚肉をプラス。うまみを足したことで、箸が進みやすくなります。

お豆も一手間で大好物に変身!青のりポテトビーンズ

お豆も一手間で大好物に変身!
青のりポテトビーンズ

大豆も、子どもの好きな青のり味やカリカリ食感を加えれば、大好物メニューに変身します。青のりをカレー粉や粉チーズに置き換えれば、バリエーションも広がります。

歯ごたえと香ばしさのプチプチを!白身魚のプチプチ白黒ごま焼き

歯ごたえと香ばしさのプチプチを!
白身魚のプチプチ白黒ごま焼き

魚嫌いの原因である骨とくさみ、身のパサつきをすべて抑えた献立です。ヨーグルトでマリネして下ごしらえをすることと、ごまをたっぷりまぶして歯ごたえと香ばしさをプラスするのがポイントです。

和風のだしと牛乳を組み合わせて!シルクロードスープ

和風のだしと牛乳を組み合わせて!
シルクロードスープ

牛乳に白菜や和風だしの素、しょうゆが入り、牛乳の苦手な子にも食べやすい一品です。具には子どもの好きな野菜の代表、かぼちゃも入っています。

  • 5つの食材別好き嫌い克服メニュー 写真1
  • 5つの食材別好き嫌い克服メニュー 写真2

先生が熱心なママに個別質問に答える場面も。
おいしい試食にママたちにも思わず笑みが。

5つのメニューを試食するママたちからは、口々に「おいしい!」の声があがり、うれしい驚きに包まれていました。子どもが苦手を克服できる献立は、大人にも抜群においしいということを、味で体感してもらえたひとときでした。

家庭でできる給食の練習

「小学校に向けて準備しておきたいこと」では、学校では教えられない「箸づかい」と、給食時間の「20分間で食べる」練習を事前にしておく重要性が語られました。
その後、参加者からの質問に答えるQ&Aのコーナーに。熱心に聞き入っていたママたちからは、次々と我が子の食の悩みについて真剣な質問が飛び交いました。

  • 家庭でできる給食の練習 写真1
  • 家庭でできる給食の練習 写真2

ママたちからはたくさんの質問が。ていねいに答える松丸先生

好き嫌い克服の小ワザレシピも

最後に、好き嫌いを克服する簡単レシピを2つ教えてくれました。
子どもたちが安全にお手伝いできる「焼き芋アイス」は、明治エッセルスーパーカップ1個に対して焼き芋5分の1本を混ぜるだけで完成。子どもたち本人にお手伝いをさせると、食への興味をもつので、好き嫌いを克服する手段の1つになるのだと言います。

  • 好き嫌い克服の小ワザレシピも 写真1ボウルにアイスと焼き芋を
    入れて実演。すぐに完成!
  • 好き嫌い克服の小ワザレシピも 写真2焼き芋アイス

好き嫌い克服の小ワザレシピも 写真3市販ドレッシングに
すりおろし玉ねぎをプラス
もう1つは、玉ねぎ4分の1玉をすりおろして市販のドレッシングに混ぜるお手軽ドレッシング。いつもの味が一段とおいしくなり、大人が市販のものにひと手間かける姿勢を見せると、「せっかく作ってくれたのだから」と子どもたちは思うので残すことが減ります。すぐに使える実践例ですね。

セミナーの終わりに先生はこう締めくくりました。
「夢を叶えるためには食べ物の力が大事です。学校も給食を通じて全力で子どもたちをバックアップしますが、何よりの基本は家庭での食。好き嫌いの克服には時間がかかりますが、長い目で見て根気よく続けてみてください」。

先生自身が子ども時代に好き嫌いを乗り越えたからこそ、そのアドバイスには説得力と子どもたちへの目線が備わっています。大人たちは、子どもたちの成長を観察し喜び、くじけずにゆっくりとその子にあった食のサポートを楽しみながら実践していきたいですね。
セミナーの中で試食としてご提供した松丸先生のメニューは、『子どもたちが大好き!おすすめ給食レシピ』でご紹介しています。ぜひ、ご家庭でお試しください。

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