乳酸菌の現場に迫る[中編]明治の乳酸菌研究の始まり〜本場ブルガリアへのこだわりと特保取得〜

“本物”にとことんこだわった商品づくり

明治は、なぜそれほどブルガリアのヨーグルトにこだわったのでしょう? 「やっぱり本場の味を浸透させたいという先輩方の強い信念でしょう。本物はいつかきっと理解してもらえると。だからこそ、商品には『ブルガリア』のネーミングを使いたいということで、ブルガリア国関係者と一緒に品質を検証するなど、粘り強く交渉を重ねたようです」と折居参与。

厳しい状況が続く中、都内のある医師から「人々の健康のために、明治さんは良い商品を出された」という手紙が届いたそうです。研究者や営業担当者らにとって、大いに励みになったに違いありません。

ブルガリア国から「ブルガリア」のブランド名の使用許可がおりたのは、「明治プレーンヨーグルト」発売から2年後の1973年。しかし、それでも甘味のない「明治ブルガリアヨーグルト」はお客様になかなか受け入れられず、発売当初は苦戦をしたとのことです。
では、今のように食卓に根付いた大きな要因は何だったのか?
有江泰彦課長は「最終的にはやはり風味でしょうね。食べ続けても飽きないし、逆にいろいろな食べ方ができるのがプレーンヨーグルトの魅力。そのことが徐々に浸透していったんだと思います」と分析。 折居参与は「容器を変えたことも大きかったですね。牛乳のような紙パックから、今のような全く新しいカップの形状に変更して、中身を取り出しやすくしたんです」

本場ブルガリアへの強いこだわりは、乳酸菌選びに始まり、ネーミングからパッケージに至るまで、とにかく試行錯誤の繰り返し。そんな苦労を乗り越え、「明治ブルガリアヨーグルト」は今なお業界トップシェアを守り続けています。

さらに、ヨーグルトを作るためのブルガリア菌とサーモフィルス菌に、すぐれた生理活性作用を持つLB51菌を加えた「明治ブルガリアヨーグルトLB51」を1984年に発売。健康志向をより色濃く打ち出しました。
その後、特定保健用食品の表示許可を受けることになる、LB81乳酸菌を使った「明治ブルガリアヨーグルトLB81」が1993年に発売されます。