科学で実証! ヨーグルトと料理のおいしいカンケイ

ヨーグルト×味噌汁

味覚センサーでヨーグルト味噌汁のコクと味の深みを実証しました。

塩麹など発酵食品とも相性のいいヨーグルト。日本の発酵食品の代表格、味噌との組み合わせも抜群です。なぜおいしくなるのでしょうか?

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仮説:ヨーグルトを加えることで旨味が増す?

味噌とヨーグルトは発酵食品同士、相性が良く、旨みも栄養価もアップするベストコンビと言われています。では実際に味噌汁にヨーグルトを加えることで、旨みがアップするのでしょうか。

そこで、食品の「味」を数値化する味覚センサーを通して測定することにしました。
用意したのは、下記の3種類です。

  • ・対照味噌汁(水+味噌)
  • ・だし入り味噌汁(水+味噌+だし)
  • ・ヨーグルト入り味噌汁(水+味噌+ヨーグルト)

測定開始:味覚センサーで6つの味を数値化

味覚は味わう人によってそれぞれ異なりますが、味覚センサーは「おいしさ」の重要な構成要素となる旨味、苦味、塩味、酸味、甘味、渋味を数値化し、客観的に表現することができます。成分分析では検知できない部分も測定でき、先味や後味といった人間の舌に近い味覚の数値を得ることが可能です。これを使えば雑味や漢方薬のような苦い後味など、複雑な味わいも測定できます。

比較:だし入り味噌汁より優れた飲み口

測定して意外だったのは、だし入り味噌汁との違いでした。対照味噌汁の数値をゼロとしたとき、だし入りとヨーグルト入りとの差が鮮明になります。比較すると、ヨーグルト入りのほうが塩味がマイルドで、後引く旨味があることがわかりました。味にキレもあります。私たちが普段飲んでいるだし入り味噌汁と比べてもおいしいことがわかったのです。つまりヨーグルトは、だし代わりになるだけではなく、優れた飲み口をもたらしてくれます。

※株式会社明治調べ だし入り味噌汁と比べて、
まろやかさや後引く旨味が優っています。

結論:コクと余韻のあるマイルドなおいしさ

対照味噌汁と比較しても、まろやかさやコク、塩味のマイルドさは優れていました。つまりヨーグルトを入れることで、

  • (1)後を引くコクと余韻が加わり、
  • (2)さらに塩カドがとれて、
  • (3)味の深みが増したマイルドな飲み口になる

というわけです。穏やかな旨味が楽しめるお味噌汁は、家族みんなのお口に合いそうです。
お鍋に味噌を入れるタイミングで、一人あたり大さじ一杯のヨーグルトを。コクが増して、食後の充足感もアッブします。

※株式会社明治調べ 対照味噌汁と比較しても、ヨーグルト入り味噌汁のまろやかさやコクが際立ちます。

これが世界初の味覚を測定するセンサー。
九州大学と(株)インテリジェントセンサーテクノロジーが共同開発しました。人間の舌を模倣した人工脂質膜で味を測定し、基本的な味覚を数値化することが可能です。
味香り戦略研究所今回は、味香り戦略研究所の協力を得て、この味覚センサーによる分析を行いました。

味香り戦略研究所