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侍ジャパン栄養士の侍を育てる栄養コラム Vol.2 基本的な五大栄養素

  1. 野球選手にとって大切な栄養素とは

    野球選手にとって大切な栄養素は、炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの5つです。これらを「五大栄養素」と呼びます。それぞれの栄養素には役割があり、@カラダのエネルギー源になること、Aカラダをつくること、Bカラダの調子を整えることの3つに大きく分けられます。

    いずれも、野球選手として成長していくためには欠かせないものです。それぞれの役割をしっかりと理解し、毎日の食事に取り入れるようにしましょう。

  2. 炭水化物(糖質)カラダや脳のエネルギー源

    カラダや脳を動かすためのエネルギーをつくる栄養素です。ごはんや、パン、麺類などの主食に多く含まれています。脳の主要なエネルギー源であり、集中力を維持するために欠かせないものです。

    食事からとった炭水化物(糖質)は消化・吸収され、グリコーゲンと呼ばれるエネルギー源となって筋肉や肝臓に貯蔵されます。野球をする際は、主にこのグリコーゲンが使われエネルギー源となります。

    炭水化物(糖質)を多く含む主な食材

    • ・ごはん
    • ・パン
    • ・もち
    • ・うどん
    • ・スパゲッティ
    • ・芋類(じゃがいもなど)
    • ・とうもろこし
    • ・シリアル
  3. たんぱく質 カラダをつくる材料

    筋肉や血液、骨、皮膚などの主成分となる栄養素です。カラダをつくる役割を担います。

    肉類、魚類、たまご、牛乳からとれる“動物性たんぱく質”と、大豆などからとれる“植物性たんぱく質”があります。どちらもバランスよくとることが重要です。

    野球選手はもちろん、運動を多くする人がとりたいたんぱく質は、体重1kgにつき2gです。つまり、体重が60kgの選手は、120gが必要となります。

    瞬発力を生むための筋肉、酸素や栄養素を全身に運ぶ血液を作る素となる栄養素ですから、たっぷりととるようにしましょう。

    たんぱく質を多く含む主な食材

    動物性たんぱく質

    • ・牛肉
    • ・豚肉
    • ・鶏肉
    • ・魚介類
    • ・乳製品

    植物性たんぱく質

    • ・豆腐
    • ・納豆
    • ・豆類
  4. 脂質 もう一つのエネルギー源

    主な役割は炭水化物(糖質)と同様の、カラダのエネルギー源としての役割を担います。ただし、エネルギー量は1gあたり9キロカロリーと、炭水化物(糖質)と比較して2倍以上あります。非常にエネルギー効率の高い栄養素です。とりすぎは体脂肪のもとになるので注意が必要です。

    エネルギー源となる他にも、カラダの組織やホルモンの材料になったり、ビタミンの吸収を助けたりする役割もあります。

    脂質を多く含む主な食材

    • ・サラダ油
    • ・バター
    • ・マーガリン
    • ・マヨネーズ
    • ・豚バラ肉
    • ・牛バラ肉
    • ・ベーコン
    • ・ひき肉
    • ・うなぎ
  5. ビタミン 他の栄養素の働きを助ける

    ビタミンは、炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質の3つが、体内で利用されるのを助けたり、カラダの調子を整える働きを担います。

    たとえば、豚肉などに多く含まれるビタミンB1は炭水化物(糖質)を効率よくエネルギーに変えます。また、果物類に多く含まれるビタミンCは、骨や靭帯の材料になるコラーゲンの合成をサポートしています。

    体内で長時間留まれないものもあるので、毎食とることが大切となります。いずれも不足するとカラダの不調につながりますので、意識してとるように注意してください。

    代表的なビタミンの種類と役割 主な食材

    ビタミンA

    皮膚や粘膜を正常に保ち、免疫力を高めます。
    緑黄色野菜などに含まれるβカロテンと、うなぎなどに含まれるレチノールがあります。

    • ・にんじん
    • ・ほうれん草
    • ・うなぎ
    • ・レバー

    ビタミンD

    カルシウムの吸収率を上げる役割を担い、免疫力を高める効果もあります。

    • ・鮭
    • ・いわし
    • ・干ししいたけ

    ビタミンE

    高い抗酸化作用をもち、血液を酸化させる活性酸素からカラダを守る働きがあります。

    • ・かぼちゃ
    • ・アボカド
    • ・アーモンド
    • ・うなぎ

    ビタミンB1

    炭水化物(糖質)が効率よくエネルギーに変換される手助けをします。

    • 豚もも肉
    • ・玄米
    • ・ハム
    • ・ごま

    ビタミンB2

    脂質や炭水化物(糖質)がエネルギーに変わるための手助けをします。

    • さば
    • ・卵
    • ・ヨーグルト
    • ・納豆
    • ・牛乳

    ビタミンB6

    たんぱく質の代謝や、赤血球などの合成に欠かせません。

    • まぐろ
    • ・鮭
    • ・さば
    • ・バナナ
    • ・レバー

    ビタミンC

    免疫力を高め、ストレスからカラダを守るほか、コラーゲンの合成を助けます。

    • オレンジ
    • ・レモン
    • ・グレープフルーツ
    • ・ブロッコリー

  6. ミネラル  カラダをつくったり調子をととのえる

    カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄などがあります。骨や歯や血液などカラダの材料となります。またカラダの調子を整えたりする働きもあり不足すると、骨折や足の“つり”、また貧血やスタミナ不足なども起こりえます。

    不足するとさまざまな不調の原因になるので、きちんととるように心がけましょう。

    ミネラルを多く含む主な食材

    • ・レバー
    • ・ひじき
    • ・ほうれん草

    カルシウム

    • 牛乳
    • ・チーズ
    • ・ヨーグルト
    • ・小魚
    • ・小松菜
    • ・豆腐

  7. 成長期の特性

    小学校の高学年から高校3年生ごろまでは、身長・体重、内臓機能など、あらゆる器官が大きく成長する“第二次性徴期”といいます。この時期は、野球をしていないとしても、日々の生活を過ごすため、そして、成長していくために多くの栄養が必要です。それに加えて野球選手は、練習をし、カラダを大きくしていくための栄養も必要となります。

    具体的な例をあげると、骨の発育に必要なカルシウムの場合、40歳代の男性の場合、1日に必要とされる量は650mg程度です。これが、一般的な10歳から11歳の男子だと700mg、12歳から14歳の男子では1000mgも必要となります。野球をしていれば、さらに多くのカルシウムが必要となってきます。

    第二次性徴期にある子どもは、“小さな大人”ではありません。カラダの大きさに準じて、食事・栄養の量が少なくていいわけではなく、大人よりも多くの栄養を、正しく摂るように心がけなければなりません。日々の生活習慣を見直すことで、理想のカラダを手に入れることができることにつながります。

    また、成長には個人差があるということも知っておきましょう。身長が12歳ごろから急激に伸びる選手もいれば、15歳を過ぎてから伸びる選手もいます。いつ、選手にとっての大事な時期がきてもよいように、日頃からバランスの良い食事を取っておくことが大切です。

    侍ジャパン栄養担当
    大前 恵、青山 晴子(株式会社 明治)

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