食を知る

こんなの知ってた?食から広がるハテナの話(わ)

「春のめぐみ たけのこ」

たけのこは、春に地上に出てくる竹の新しい芽。「季節になったら必ず食べたい!」と人気がある、この野菜の正体にせまります。

くらしに深くかかわってきた
春の食材

竹は、昔はとっても身近な植物でした。ザルやカゴ、はしといった生活にかかせない道具の多くは、竹でつくられていたのです。竹の皮も梅ぼしやおむすびを包む材料として使われてきました。このように、むだなく役に立っていた竹が、いまでは主に食材としてかつやくしています。それが「たけのこ」です。たけのこは春になると地中にある竹の茎(くき)から出てくる新しい芽。多くの野菜が品種改良されて一年じゅう収穫(しゅうかく)できるようになっても、たけのこは限(かぎ)られた時期にしかとれません。

さくら前線をおいかける
「たけのこ前線」

たけのこは、土から頭を出すか出さないかの時が一番の食べごろです。収穫(しゅうかく)時期の目安はさくら前線。これはソメイヨシノというさくらの、開花日が同じ場所を地図上に線で結んだもの。この前線が通りすぎて7〜10日後に、たけのこが生えてくるといわれています。そのため、さくら前線にならって「たけのこ前線」とよばれています。3月に鹿児島(かごしま)からはじまって京都、栃木(とちぎ)へと日本を南から北に上がっていくたけのこ前線。たけのこは、各地に「春が来たよ!」と教えてくれる野菜なのです。

たけのこを食べるのは、
日本だけじゃない?

たけのこは、日本ならではの食べものと思いがち。ところが、アジア各国でもたけのこはとれて、さまざまな料理に使われ愛されています。中国では、ピーマンや牛肉を細切(ほそぎ)りにしたチンジャオロースー、いろいろな具材が入ってにぎやかな八宝菜(はっぽうさい)が代表的。ラーメンにかかせないメンマ、これもたけのこです。タイでは、グリーンカレーというスープのような料理に使われています。料理の主役ではないけれど、なくてはならない名わき役のたけのこ。シャキシャキっとした食感が人気の理由かもしれませんね。

すごいスピードで成長するひみつ

たけのこは、1日に1〜2メートルものびたという記録があるくらい成長が早い野菜です。なぜ、こんなに急成長するのでしょう?それは、植物がのびるために必要な部分、成長点がたくさんあるから。他の植物は茎(くき)の先にあるだけですが、たけのこには、この成長点が茎の先はもちろん、無数にある節(ふし)に多く集まっています。ちょうちんを開くように節と節のあいだがぐんぐんのびて、あっという間に大きくかたくなってしまう、というわけなのです。このように大急ぎで成長する野菜だからこそ、食べごろの時期が短いのですね。

↑ページTOPヘ