食を知る

11月 食事バランス、とれていますか?

「最近、忙しくて食生活が乱れてるかも」。普段は健康に気を配っている人にも、そんなときってありますよね。栄養のバランス、朝・昼・晩の配分バランス、時間のバランス…。食生活のいろんなバランスを点検しながら、ベストなバランスに近づけるヒントを探ってみましょう。

見直してみよう、あなたの食生活

夜ふかしする→朝起きられない→朝ごはんの時間がない→ズレた時間にお腹がすく→間食が増える→夕食が遅くなる…。食事バランスは連鎖的にくずれていくことが多いようです。

「朝食は食べたり、食べなかったり」「気がつくと、好きなものばかり食べている」「夕食は9時過ぎることが多い」「ついついお酒を飲み過ぎてしまう」など、食生活の乱れや偏りが問題になっています。「朝は5分でも多く寝ていたい」「ストレスの多い毎日、食べるものくらい好きにしたい」「遅くても夕食は家族と食べたい」「お酒も仕事のうち」といったそれぞれままならない理由があるのも事実。でも、乱れた食生活を続けていると、肥満をはじめ、糖尿病や心臓病、高脂血症などの生活習慣病の原因にもなるのです。生活習慣病はその名のとおり、毎日の不健康な生活習慣の積み重ねによって引き起こされる病気。大人だけでなく、食生活の乱れが育ち盛りの子どもたちの体に及ぼす影響を考えたら…。バランスのよい食生活はなおさら重要です。
最近子どもたちに増えている「ばっかり食べ」も食生活の偏りのひとつではないでしょうか。この場合の「ばっかり」は「好きなものばっかり」食べることではなく、ごはんを平らげてからおかず、とそればっかりを食べる食べ方のこと。「ばっかり食べ」を続けていると、日本人の繊細な味覚が失われ、さらには偏った栄養、高カロリー食を嗜好する原因にもなるという声もあるのです。

バランスのとれた食生活ってどんなもの?

コマというのはバランスさえ取れとれば、自然に回り続けるものです。まずは自分にとって理想的な食事のバランスと、食事の適量のイメージをつかめるとよいでしょう。

乱れた食生活の積み重ねが生活習慣病を引き起こす…と聞いたら、「忙しいんだもの、しょうがない」なんて言っていられませんね。食生活の乱れや偏りに気づいたら、早めに軌道修正しなくちゃ。でも、ひと言に「バランスのよい食事」といっても、どのような食事のことをいうのでしょうか。わからない方も多いのでは。そんな方のために「食事バランスガイド」という便利なガイドがあります。この「食事バランスガイド」は、健康で豊かな食生活の実現を目的に平成17年6月、農林水産省と厚生労働省により決定されたもの。食事の基本を身につけるための望ましい食事の摂り方や、おおよその量をわかりやすく示しています。「食事バランスガイド」のイラストはコマをイメージした形になっていて、一日分の食事の摂取の目安を表しています。コマは、毎日の食事のメニューを上から<主食/副菜/主菜/牛乳・乳製品/果物>の5つに区分し、その区分ごとに「1つ」「2つ」(SV)という単位でわかりやすく示しています。また、コマの軸は水とお茶、コマの回転はしっかり運動して身体を動かすことの必要性を表します。どれかが足りなかったり、どれかかが多すぎるとコマは倒れてしまいます。あなたのコマはうまく回っているでしょうか?
まずは、1日に必要なコマの構成要素(栄養素)をおさらいしてみましょう。

不足しがちなカルシウムには乳製品が強い味方

旧字には骨が豊かと書いて「體」(カラダ)と読む漢字があります。骨を作るカルシウムだけに毎日コツコツと続けていくことが大切ですね。

栄養素には、炭水化物や脂質、塩分など摂取量より多く摂りがちなものと、カルシウムや鉄など、不足しがちなものがあります。なかでもカルシウムは日本人のすべての年代において不足しがちな栄養素。
骨の健康を保つためには、1日600〜900mgの摂取が必要なのですが、現状では日本人の平均は510mg。20歳代女性では最も少なく、407mgしか摂れていません。
また、食事バランスガイドのコマを支える「牛乳・乳製品」の部分を見てみましょう。1日の食事で摂りたい「牛乳・乳製品」は2〜4つ(SV)。成人では1日130g以上の牛乳・乳製品が必要ですが、実際の摂取量はどの年代も必要量に達していません。特に男性は30、40歳代、女性は骨づくりに大切な20歳代での摂取不足が目立ちます。牛乳はコップ半分でカルシウム約100mgを摂ることができる実に効率のよい補給源。1日に牛乳・乳製品を忘れずに2つ(SV)以上摂る習慣をつけましょう。特に育ちざかりの男子(10〜17歳)は、1日1000mg前後のカルシウムが必要ですので、1日4つ(SV)を目安に摂るようにしましょう。
また、カルシウムの吸収率は、牛乳は約40%、小魚は約33%、野菜は約19%と食品によってかなり差があります。カルシウムを上手に摂るなら牛乳やヨーグルト、チーズといった乳製品がダントツで効率的です。さらにより効率よくカルシウムを摂るならば、カルシウムの吸収を促進する栄養素を含む食品と一緒に摂りましょう。牛乳中のたんぱく質(CPP)のほか、クエン酸、ビタミンDなどがカルシウムの吸収を促進することがわかっています。
なお、カルシウムは、若年時の摂取量が多いほど、高齢になってからも骨密度が高いことが分かっています。そこで、子どものおやつやデザートにヨーグルトという習慣はぜひおすすめ。育ち盛りの子どもにとって、おやつは三度の食事だけでは十分に摂取しにくい栄養素を補う「補食」としての大切な意味があります。そしてこれは残業などで夕食が夜遅くなる大人にとっても同様です。 毎食が無理なら、2回の食事におやつを加えて、牛乳・チーズ・ヨーグルトの中から、朝食にチーズ、おやつにヨーグルト、夜寝る前に一杯の牛乳またはコーヒーに牛乳を混ぜてカフェオレにアレンジするなど、自分に合った食習慣を見つけてください。

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