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見落とされがちな“かくれ低栄養”

見落とされがちな“かくれ低栄養”

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見た目だけではわからない「かくれ低栄養」の人もいます。かくれ低栄養の原因や、注意すべきことなどをご紹介します。

太っていても低栄養の人はいる!?

ふくよかな体型の人は「栄養状態が良い」と思いがちですが、実は、太っていても低栄養の人はいます。見た目で体格が良くても、脂質や糖質ばかり摂っていてたんぱく質などの栄養が不足していれば、体にとっては低栄養の状態となります。
また、脂肪が多くても、筋肉が少なく骨もスカスカな状態では元気に動くことができなくなってしまいます。脂質は摂り過ぎず、たんぱく質は不足しないように、体に必要な栄養をバランス良く摂ることが大切です。
高齢者で“かくれ低栄養”の人は、ゆくゆくは食べる力が落ちて、最終的には栄養状態を悪化させてフレイルになってしまうことも懸念されます。“かくれ低栄養”の人は、低栄養の人と同じような健康リスクを負っていると考えられますので注意が必要です。

若い人も低栄養に注意が必要

高齢者に多い低栄養ですが、若い人にみられることもあります。若い人の低栄養には、ストレスなどによる拒食症、過度なダイエットによる栄養の偏りなど、さまざまな問題が隠れていることがあります。そのため、若い人に低栄養がみられたら、まずは原因を解消することが必要です。その上で、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。

参考文献
  1. *1)「 体力科学」vol.54,No.1,2005:地域在宅高齢者における低栄養と健康状態および体力との関連(權ら)
  2. *2)『 高齢者の栄養管理』細谷憲政監修・杉山みち子他著 2005年(日本医療企画)
  3. *3)『 在宅での栄養ケアのすすめかた』全国在宅訪問栄養食事指導研究会編集 2008年(日本医療企画)
  4. *4)「 臨床栄養」vol.118,No.6,2011.5,臨時増刊:病院・施設・在宅を結ぶ高齢者の栄養ケア(医歯薬出版)
  5. *5)「 介護予防マニュアル(改訂版)」より「栄養改善マニュアル」平成24年3月(厚生労働省)
  6. *6)「 健康日本2(1 第二次)」(厚生労働省)
  7. *7)「 日本公衆衛生雑誌」vol.55,No.7,2008:低栄養と介護保険認定・死亡リスクに関するコホート研究(東口ら)
  8. *8)『 健康長寿診療ハンドブック』日本老年医学会編集 2011年(メジカルビュー社)
  9. *9)『 低栄養予防ハンドブック』熊谷修監修 2004年(地域ケア政策ネットワーク)
  10. *10)『 サクセスフルエイジングをめざして』東京都老人総合研究所(現東京都健康長寿医療センター)2005年第2版
  11. *11)『フレイルに関する日本老年医学会からのステートメント』一般社団法人日本老年医学会 2014年
  12. *12)『Timed Up & Go Test (TUG)について』一般社団法人日本運動器科学会 藤野整形外科医院院長 藤野圭司
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  • 低栄養とフレイルの関係
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